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プレスリリース 2011年

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磁場強度変動速度の高速化を実現した、冷凍機冷却型超電導マグネットシステムを開発

~国内最高水準となる高速化を実現~

2011年1月28日

住友電気工業株式会社

 住友電気工業株式会社は、ビスマス系高温超電導線「DI-BSCCO」(*1)を用いることで、ニオブチタン(NbTi)等の金属系超電導線材を用いたマグネットシステムと比べて、磁場強度の変動速度が約10倍となる冷凍機冷却型超電導マグネットシステム(*2)を開発し、このたびB-Hカーブトレーサー(*3)用として、日本電磁測器株式会社に納入しました。

冷凍機冷却型超電導マグネットシステム 現在、ハイブリッド自動車や電気自動車の駆動モータに使用される永久磁石の大型化・高性能化が進んでおり、永久磁石の磁化特性を測定するB-Hカーブトレーサーについても磁場空間の大きさ(ボア径)の拡大と測定精度の向上が求められています。

 

 今回当社が開発した冷凍機冷却型超電導マグネットシステムは、永久磁石の製造工程の中の磁化特性測定等への適用を視野に入れて開発したシステムです。
 NbTi等の金属系超電導線材を用いた冷凍機冷却型超電導マグネットシステムの磁場強度の変動速度は、1T(テスラ)(*4)/1分程度でしたが、今回開発したシステムでは、金属系超電導線材では実現し得なかった水準の変動速度(0→5T→-5T→0T /2分)を実現しました。これは、1T換算では、約6秒と、金属系超電導線材を用いたマグネットシステムと比べて、約10倍の高速化を実現したことになり、永久磁石の磁化特性測定の時間短縮・精度向上が図れます。

 

  今後当社は、永久磁石の主要製造工程である磁場中成形(*5)への本システムの適用、磁性体材料を用いたハードディスク・発電機等の製造・検査工程への適用、薄膜形成プロセスへの応用の可能性なども検討して参ります。また2011年度より、磁場強度の変動速度の高速化により技術革新を見込み得る分野に対する拡販活動を本格化していく予定です。

以上


・DI-BSCCOは、住友電気工業株式会社の登録商標です。
・その他、本書に記載されている会社名・製品名等は、各社の商標または登録商標です。

 

(*1) DI-BSCCO :
Dynamically Innovative BSCCO  革新的ビスマス系高温超電導線
BSCCOは構成する元素(Bi2Sr2Ca2Cu3O10)の頭文字。

 

(*2) 冷凍機冷却型超電導マグネット :
液体ヘリウムや液体窒素などの冷媒を使わずに冷凍機で運転可能な超電導マグネット。極低温の知識を持っていないユーザーでも取り扱いが容易。

 

(*3) B-Hカーブトレーサー :
磁性材料が外部磁場の中に置かれた時の磁化(磁束密度)の強さ、保磁力等を測定する装置。永久磁石の検査工程で用いられる。

 

(*4) テスラ :
磁石の強さを表す単位。1テスラ = 10,000ガウス

 

(*5) 磁場中成形 :
永久磁石の材料粉末を外部磁場方向にそろえる成形法。

 

【参考資料】

 

1.冷凍機冷却型超電導マグネットシステムの性能

 中心磁場

 5T

 室温ボア

 φ100 mm

 インダクタンス

 4.3H

 磁場強度変動パターン

 0T→+5T→-5T→0T/120秒 + インターバル60sec

 応用例

 B-H カーブトレーサ

 

2.冷凍機冷却型超電導マグネットシステムの磁場強度変動パターン

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