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このような状況の中、大きな成功となったのが自動車用ワイヤーハーネスの屈曲寿命予測技術を開発したことです。開発にあたっては、製品設計のCADデータをもとに、寿命予測に不要なデータを排除。要素分割などを行いながら、「どこにどのような力がかかるのか」を考えていきました。シミュレーションを行うにあたっては、ここが一番ポイントとなる部分なのですが、設計担当者との密接なコミュニケーションとそれまでに住友電工が蓄積してきたノウハウの活用により、最適な条件設定ができました。
また、ちょうど解析技術研究センターが、分析とCAEとの統合強化を図っていた時期であったことも大きな成功要因です。CAEが行う数値シミュレーションは、コンピュータを使った理論的な考察です。それに対して分析は、試作品をX線によって可視化するという、実物を使った観察です。この両輪が備わっていることで、開発部門への改善提案もより有効的なものになりました。何より、顧客への説明が非常に納得性の高いものになりました。
この技術は、単に正確な寿命予測ができ、自動車メーカーとの取引につながったという以上の成果をもたらしました。家電製品やFA機器の開発時に同様の技術を応用できたのです。1つの分野で確立した技術を他分野に展開できれば、応用先での開発速度は飛躍的に向上します。そしてそれは、スピードと品質という2つの強みとなり、顧客への訴求力を高めます。事業領域をまたぐ技術活用の拠点となり、グループ全体の技術発展に貢献できたことは、私たちに期待される役割を十分に果たせた仕事だったと思います。
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