住友電工ホームへサイトマップお問い合わせ
製品情報会社案内プレスリリース株主・投資家情報研究開発CSR活動

Researcher Clip

Home > 研究開発 > Researcher Clip > 解析技術研究センター 主査 松川 真治

Researcher Clip - sep 10,2007 原子レベルで構造を解析 光通信技術の高速化・大容量化を支える 解析技術研究センター 主査 松川 真治

解析技術研究センター 主査 松川 真治 イメージ

1998年入社。一貫して透過電子顕微鏡による解析技術を担当する。現在、おもに化合物半導体デバイスの解析技術開発に取り組む。2007年には伝送デバイス研究所と共同で行った研究開発が評価され、研究開発部門賞金賞を受賞。

01 研究内容 02 住友電工だからできること

研究内容

光通信用半導体レーザを解析し、研究開発・製造へフィードバック
解析技術研究センター 主査 松川 真治 イメージ01

 電子顕微鏡の技術進歩は、物体の構造を原子レベルで解析できるところまで進んでいます。それと歩調を合わせるように、さまざまな分野における製品の高性能化は、ナノメーターレベルでの構造制御が不可欠になってきました。そこで私たち解析技術研究センターでは、ナノ構造解析を1つのコア技術とし、研究開発の支援を行っています。

 私が主として担当しているのは、化合物半導体デバイスの解析。中でも、光通信に用いられる半導体レーザの解析を数多く扱っています。半導体レーザはナノメーターレベルの構造を有しており、その中での原子配列変化が製品特性、ひいては信頼性に悪影響を及ぼします。そこで、半導体レーザ内部がどのような構造になっているのかをナノレベルで観察し、不具合の発見やその改善方法の提案を行っています。

解析技術研究センター 主査 松川 真治 イメージ02

 解析技術は、単に物体を観察するための技術ではありません。原子配列の乱れや構造異常は、「それがなぜ起こったのか」「どうすれば改善できるのか」という本質解明するためのヒントも教えてくれます。それらを研究開発の担当者や製造部門へ提案し、製品の高品質化・高性能化への道を示すことが、私たちに課せられた役割だと考えています。

100ナノメートル以下の薄膜を作成。より的確な解析結果を得る

 適切な解析結果を得るためには、対象試料に施す前処理技術が重要な意味を持ちます。対象試料が持っている構造を失うことなく、電子線を透過させられる薄膜を形成しなくてはいけないのです。しかも、半導体レーザの劣化箇所は内部に存在し、外部からの観察ではわかりません。この点において私たちは新たな技術に取り組み、半導体レーザの劣化箇所を見つけ出し、さらにその箇所を的確に狙い定めて100ナノメートル以下の薄膜を形成する技術を確立しました。

解析技術研究センター 主査 松川 真治 イメージ03

 これらの技術を積み重ね、半導体レーザ用製品の製造プロセスの改善と品質向上に貢献できたことは大きな到達点でした。このときは長期通電時の信頼性が課題となっていたのですが、透過電子顕微鏡による結晶欠陥の解析技術を開発することにより、不具合を生み出す元凶となっている箇所を見つけ出すことができました。また、特性が劣化していくまでのメカニズムも解明することができました。

住友電工だからできること

材料から製造まで、一貫体制が解析技術の向上を後押し
解析技術研究センター 主査 松川 真治 イメージ04

 住友電工には、材料レベルで研究開発に取り組む部門から製品を量産する部門まで、モノづくりの一貫した体制が整っています。これは、私たち解析技術者にとっては非常にありがたいことです。というのも、解析を行うには、自社で扱う材料、構造、プロセスなど、幅広い知識が必要だからです。部門を越えて技術者が集まり、ディスカッションを行うことも頻繁です。また、実際に製造現場に足を運ぶこともあります。そうすることで、新たな解析技術のヒントを得ることができるのです。

 重要性が高まる一方のナノメーターレベルでの構造解析は、半導体のみならず、切削工具に用いられる超硬合金などの材料分野のほか、当社の幅広い分野においても求められているものです。私たちが取り組む解析技術が住友電工全体のモノづくりの力を支え、さらなる新製品の開発や品質の向上に貢献していきたいと思っています。

専門用語紹介

▼ 透過電子顕微鏡
Transmission Electron Microscope (TEM)、観察対象に電子線を照射し透過してきた電子をレンズで結像させ観察する顕微鏡。電子線の波長が可視光の波長に比べて短いため、光を用いた光学顕微鏡よりも高い分解能が得られる。観察対象を透かして観察するため、ナノメーターレベルに薄膜化する必要がある。

前のResearcher Clipへ 次のResearcher Clipへ
Researcher Clip インデックスへ
ページトップへ

(C) 2011 Sumitomo Electric Industries, Ltd.
サイトのご利用にあたって個人情報保護方針