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高能率加工をめざして、切削工具の主役は高速度鋼から超硬合金に置きかわりつつありましたが、1980年代前半ではドリルが時代の波に取り残されていました。ドリルは他の切削工具と異なり、切削と同時に生成される切りくずを排出する機能もあわせ持つ必要があります。この一見単純に思われる切りくずを排出するという機能が、ドリルの超硬化を阻んでいました。ドリルを設計するにあたって、切りくずを排出するためのスペースを確保しつつ、ドリルの断面積をどこまで大きくできるか、ドリル全体の強度をいかに高められるかがポイントになります。
溝面積との兼ね合いで断面積が制約されるドリルに超硬合金のような脆性材料を適用することは極めて困難とされていました。ドリル径が小さくなればなるほどむずかしくなるのです。
当時、鋼材加工用ドリルの分野では当社はライバルメーカーの後塵を拝していました。そこで超硬ドリルを開発するにあたって、開発は困難とされていたが需要は大きい小径(直径10mm以下)のドリルをターゲットとしたのです。
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